三文オペラ 4/11昼

行く予定はなかったのですが、なっちさんがラジオで楽しそうに話しているのを聞いていたら、無性に行きたくなってしまい行ってきました。この商売上手め。


当日券なのに1階バルコニー席のステージにすごく近いところでした。端のほうが見えないけれど、当日まで残ってしまうような席には思えなかったのですが・・・。何はともあれ、ラッキーでした。


客層的には、普段から舞台を観ているんだろうなという方が多くて新鮮でした。ファンだとある程度盲目的に愛してくれるから、たまにはこういう場もないと進化しなくてつまんないですよね。Bunkamuraは渋谷にあるけれど、渋谷にいる人たちとはまったく違う層なのも面白かったです。


以下、ネタバレありかも。
ストーリー
どうしようもない人たちのどうしようもない話。なのに、最後は無理やりハッピーエンド。あまりに唐突で、「えっ?これで終わり?」って感じでした。所謂「とってつけたような」ってやつですが、「とってつけた」の後に“ような”は要りません。文字どおりとってつけたハッピーエンドは、ただただ虚しいだけで、どうしようもなさが強調されるという意味があるんじゃないかなと。この人間のどうしようもなさが伝えたかったことだと僕は受け取りました。時代も国も状況も何もかも違うから、他人事にしか思えないかもしれない。でも、人間のどうしようもなさはいつでもどこでも同じじゃない? よく考えてみなよ?って感じでしょうか。客席を映して背景に使ったり、読んでる新聞が今日のスポーツ新聞だったり、ピーチャムの乗っている車椅子が電動だったり、ポリーが高校の制服っぽいのを着ていたりしたのは、今現在とリンクさせるためだったのかも(ただのシャレかもしれませんが)。現代のものがちょこちょこ入ることで、カオスさも演出していたように思います。


モノノケ
米良さんとデーモン小暮閣下の化け物感は異常(笑)。米良さんが三幕の初めに「捕って喰いはしませんから」とアドリブでおっしゃっていましたが、正直捕って喰われそうでしたw。人間とは思えない独特の雰囲気。何なんですか、あれは。


なっちさん
本人もラジオなどで散々言ってますが、とにかくキャストのキャラが濃い! そんな中でも、少しも埋もれることなく存在感を発揮していたのが凄いです。役柄的に、唯一「若さ」を担っていて、他の登場人物にとっても大切なポジション。無邪気で可愛らしく、それでいて頑固で強気。そんなポリーのキャラクターを見事に表現することで、良いアクセントになって舞台全体を引き締めていたと思います。とにかくハマっていて、取り立てて言うこともないぐらいの安定感・安心感です。
ただ、貧民街の子とは思えない体つきはどうかと思いましたw。乞食商会の社長の娘だから、ちゃんと栄養が取れてるってことでおk?